仮面ライダーヒビキ「轟く鬼」

素晴らしい。文句の付けようのない、というと陳腐ですが、まさに全カットが神がかりな1話でした。構成も絶妙で無駄が無く、しかも視聴後に非常に晴れやかな気分になれる。実は既に5回程見てしまったのですが、毎度涙腺を刺激されてもう大変です(笑)

響鬼明日夢は、師弟という関係を否定しました。ですが互いの精神的なシンパシーはより強まったのでは無いでしょうか。今後は単なる友人以上の繋がりになっていくのだと感じました。 そして戸田山は、自分の戦い方で敵を倒す事で、斬鬼への一種依存に近い関係を終えました。それは多少寂しい事ではありますが、斬鬼の想いは確かに彼に受け継がれています。巣立ち、という表現が近いのでしょう。先週、威吹鬼とあきらの、いわば理想的な師弟関係を見せていたことが今回の互いの人間関係の対比となっている構成はまさに見事。たちばなの中で沈んだ面々や、引退の報を聞き電話をかける響鬼の姿など、彼らの描写がまた素晴らしいです。斬鬼響鬼の関係など、何も説明が無いのにあの電話のシーンだけで「わかってしまう」演出の見事さ。こんな高度な芝居をこなしている役者さん達も素晴らしいです。戸田山も不安げ無い芝居でいいです。ギャグメーカーにもなれる一生懸命キャラって貴重ですよねえ。 次回以降はいよいよ敵が都心に侵入してくる事になるワケですが、できればこれら良い人達が犠牲にならずに物語が進むことを祈っています。

いや、こうしたドラマ構成だと「あきら」あたりが志半ばで死ぬ事が明日夢の鬼へのきっかけになりそうだなあ、とかちょっと心配してるんで…。周辺はもっちーが死ぬパターンを連想している様ですが、それは話が陳腐になっちゃいますし…。殺して感動させる手法は勘弁して下さいねー、泣いちゃいますから!(笑)