甲虫王者ムシキング「のこされた言葉」

待望の吉田玲子さんの脚本回。また非常に重たく「死を認識した生」が絡んでくる回でした。気のいい老人に見える図書館島の館長。だがその優しさの裏には深い哀しみと狂気が…。「血縁の死」も「本」も、共に残された者に影響を与える、いわば時の概念を超越した存在です。それらに接するポポと館長の姿勢の差異。今回はポポは良い主人公してたなあ。このアニメは微細な演出が多いんで、1かっとたりとも目が離せないんですよねえ。
今回、死因が単なる事故死である点が怒りのぶつけどころの無い分余計につらかった。だがそれがいい。命を軽んじているのでは無く、死が隣に、日常としてある世界で「生きる」者の話として、ヘンなテコ入れされずに突き進んで欲しいです。子供が見たらトラウマものではありますが、悪い大人にはならないんじゃないかなあ。そんなアニメですね。

…しかし、無駄に良いできの昆虫バトルシーンがまた熱いのはどうしたもんか(笑)