TFギャラクシーフォース37話 「そして、旅立ちの時」

随分と惰性で見てましたが、久しぶりに良い回だったのでマジメに書きます。
近年のTFのテーマ・魅力は「異邦人との交友と信頼」だと思います。初代の頃からTF達と人間達の交流は互いにイーブンの関係として描かれていましたが、マイクロン伝説やギャラクシーフォースでは特に子供達に焦点をあてています。ここでの子供達はTFにとって守るべき存在としてだけでなく、自分たちを受け入れてくれる仲間、信頼できる(役に立つ・役割のある)相棒として描かれています。これはとても夢のある話ですよね。一方、子供達にとってのTFは、頼りになる良き大人として描かれています。子供達の行動を素直に信じ「頼んだぞ」と言える大人。これを人間のキャラクターで描いてしまえばどうにも嘘くさく見えますが、異星人でありロボット生命体であるTFが語る事で、絵空事として見ている視聴者はしがらみを無くし素直に見れるという訳です。
その積み重ねにあって、今回遂に、子供達が両親達へTFの事を告げる回がやってきました。どんなに説明をしても信じてくれない大人達の前に、その巨体を晒してしまうコンボイ総司令官。ロボッツインディスガイズ(偽装するロボット達)というテーマの通り、TFには「秘密裏に地球に移住している仲間達の安全の為、地球人には接触しない・秘密の存在であり続ける」という戒律があるのです*1。その戒律すら破って、コンボイ総司令官は子供達がいかに自分たちにとって重要だったか、役に立ってきたかを語ってくれます。そこにあるのは父性を越えた戦友としての気持ち。種族に危険を及ぼすリスクすら凌駕する、子供達へ真摯であろうとする想い。宇宙を救おうとしている超科学の存在からそこまで信頼される子供達は、視聴者の分身でもあるわけで…いやあ、これには涙腺を刺激されずにはおれませんでした。37話もかかっちゃったのが残念だけど、今まで見てて良かったなあ…と。

…まあ、毎週予告で子供達に鋭いツッコミを受けると「宇宙を守れ!トランスフォーム!」の決め文句で誤魔化し続けるギャラクシーコンボイも魅力なんですけどね(笑)

*1:あそこに駐車してる車だってもしかしたらTFかもヨ、という非常に夢のある設定。これこそがTFの最大の魅力だと思ってマス。