ウルトラマンメビウス34話「故郷のない男」

レオー!君の番!という訳でタロウに続き、ウルトラマンレオが登場した回でした。
光線技の効かない強敵を前に、敗北をきっするメビウス&クルーガイズ。そこを托鉢坊に偽装(?)したおおとりゲンに呼び出され、いきなりメビウスはレオと戦うハメに。訳も分からず戦うメビウスは奮闘しますが、年季の入ったレオキックには敵いません。何故こんな事をするかとの問いに、おおとりゲンは答えます。
「今は任務で遠く離れているが、この地球は俺にとって第二の…いや、本当の故郷だ」「その故郷をお前に託せるかどうか、試させて貰った」「タロウ兄さんは許したらしいが…俺は許さんッ!」「お前には地球は託せない…」先輩にズバズバ言われ続けミライはボロ泣き。そこへ追い打ちです。
「その顔はなんだ…その目は!その涙はなんだ!そのお前の涙でこの地球が救えるのか」強敵・リフレクト星人を倒さねば認めない、というレオのあまりの物言いに憤慨したクルーガイズは、基地へ帰りMACの記録を調べます。すると色々な事が再確認できました。レオは負けても再戦では新技を編み出し、必ず勝ってきた不屈の男である事。所属する防衛チームMACが全滅する程の熾烈な戦いだった事など。ウルトラシリーズで最も過酷と言われたMACの記録に皆の怒りも冷えていきます。そう、クルーガイズはウルトラマンの正体を皆が認識している分チームワーク的には鉄板なのですが、一方で的甘さもある「元・民間人」チームなのです。そんな彼らをレオがふがいない、と感じるのもしょうがない事なのでしょう。そしてミライは、皆にレオの生い立ちを語ります。
ウルトラマンレオの生まれ故郷は…全滅しているんです。だからレオにはもう地球しか無いんです!光の国という故郷がある僕とは違うんだ…」
レオにとって、地球は残された最後の、そして自ら死守した真の故郷。クルーガイズの面々は心構えをただし、そしてミライは、レオキックに匹敵する新技の特訓に入るのです。ここでウルトラ5つの誓いの一つ「他人の力を頼りにしないこと」の意味をミライが悟るのは非常に良い場面でした。自分1人だけの力で頑張ることにするミライは、周囲の優しさに甘えず、己の力を信じ1人で特訓に励むミライ。
ただこの言葉自体「何かを守る為の戦いは必ず勝たなければならない」事実に反しかねない要素でもありますよね。総力戦の方が普通に考えて強いはずですし……。そのあたり、リュウがやんわりと情に訴える形でフォローしててさすがだな、と思いました。
「他人に甘えないって事は、他人に心配をかけてもいいって事じゃないんだぜ」「ま、心配してるのは俺の勝手だけどな」完全にラブラブ状態ですねコイツら(笑)
そう、心配し力になろうとする仲間が既にいる事こそがメビウスの力なのです。仲間に支えられ、自らも磨いたメビウスは自らのキック力の弱さをリュウの行動をきっかけに乗り越えます。全てが王道でお約束ではあるのですが、レオとメビウスが共に立ち並び強敵を倒す姿を見て感涙せずにはいられません。ああ、ウルトラ兄弟っていいなあ、と。
「レオ兄さん!地球は、僕がきっと」
「ああ、お前になら……いや、お前達になら託せそうだ、俺の故郷を」
終始厳しい表情だったおおとりゲンが最後に見せた笑顔。ああ、なんて素晴らしい番組なんだろう!(笑)

そしてPSP版のウルトラマンを取り出しレオ対メビウスを再現する俺でした。いや、なんか劇中格闘ゲームっぽい画面レイアウトだったんで(笑)