実相寺昭雄さんまでお亡くなりに……

うう、この年の瀬になってまた1人貴重な方が……。ウルトラマンマックス「狙われない街」で壮健ぶりを楽しんでいた矢先に……ウルトラシリーズにおける実相寺さんの演出は、ガキだった当時から「気になる」存在でした。良い意味での居心地の悪さというか、なんだかおかしいよ?と感じさせてくれるものだったのです。その引っかかりがあればこそ、今こうして映像表現に近い場所にいるのかもな、と今改めて思いますね。
特撮では実相寺さん、アニメでは金田さん。今の私の中に脈々と強く根付くこれらの構図・演出法は、どちらも空間を意識させる画面作りです。金田さんが「奥行き」を意識させるものとすれば、実相寺さんは構図に遮蔽物を入れた「閉塞感」。そしてウルトラマンティガでの「花」「夢」に見られる、一種幻想的な画面作り等。どれも「心の引っかかり」を与えてくれる居心地の悪さが気持ち良かったのです。
ご冥福をお祈りすると共に、改めて感謝を。ウルトラマンが在る世に生まれて幸せだと思ってます。